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[2022.8] CFA SOCIETY JAPAN NEWSLETTER August 2022, No.58

第2回エシックス・チャレンジ国内大会開催報告

日本CFA協会は6月26日(日)に大学生・大学院生による金融界の倫理判断を競う国内唯一の大会『日本CFA協会エシックス・チャレンジ2022』の国内大会を開催し、筑波大学チームが昨年に続いての栄冠を勝ち取りました。

 

エシックス・チャレンジは金融業界のなかでも重要性が高まっている資産運用業界において、インベストメント・チェーンの各方面で将来の活躍が期待される倫理観のある投資運用プロフェッショナルの育成を目指して、学生向けに開催されるイベントです。日本CFA協会の中で倫理の重要性を資本市場に浸透させる使命感を持つユニバーシティ・コミッティがホストとなり、司会や審判員からオンラインでの進行スタッフまでを協会ボランティアが運営します。大学(院)生で構成されるチームに資産運用における倫理上のジレンマを含むケースが与えられ、そのジレンマを発見し、各チームで議論の上、審判員に対するプレゼンテーション及びそれに続く審判員との質疑応答により優勝チームが決定されるコンペティションです。審判員は「CFA協会倫理規範および職業行為基準」に照らしてプレゼンテーション及び質疑応答の中身を評価します。2018年からCFA協会(CFA Institute)アジア・太平洋(APAC)地域で開催され、今回で2回目となる国内大会を開催しました。

 

今回は7大学9チーム(各チーム3人で構成)が参加しました。

  • 慶應義塾大学

  • 神戸大学

  • 筑波大学

  • 一橋大学Aチーム

  • 一橋大学Bチーム

  • 明治大学

  • 立命館アジア太平洋大学Aチーム

  • 立命館アジア太平洋大学Bチーム

  • 早稲田大学

6月12日(日)に開催されたキックオフ・ミーティング(オンライン)の場で出題ケースが提示され、6月19日(日)を期限としてアブストラクト(要旨)を提出、翌20日(月)にプレゼンテーション・ステージへ進出する5チームが発表されました。その5チームは25日(土)までにプレゼンテーションを提出し、翌26日(日)に国内大会(オンライン)が開催されました。国内大会では予選を勝ち抜いた5チームが4人の審判員に対して10分間のプレゼンテーションを行い、続く10分間に審判員との質疑応答が行われました。4人の審判員は資産運用業界もしくは規制当局での業務経験を有するプロフェッショナルです。厳正な審査の結果、筑波大学チームが昨年に続いて優勝チームに選ばれ、優勝トロフィーを授与されました。尚、今年はAPAC大会の開催はありません。

 国内決勝大会に進出したのは以下5チームです。

  • 神戸大学

  • 筑波大学

  • 一橋大学Aチーム

  • 立命館アジア太平洋大学Aチーム

  • 立命館アジア太平洋大学Bチーム

 

日本CFA協会エシックス・チャレンジ2022を終えて大会責任者を務めた日本CFA協会の王子田賢史理事は次のように述べています。

「今回は学生チーム同士が倫理判断を競うエシックス・チャレンジの第2回ということで昨年を上回る大学とチームが参加しました。国内決勝大会に参加した5チームは優勝した筑波大学チームをはじめ非常によく準備され、工夫を凝らしたプレゼンテーションを行なってくれ、非常に充実した決勝大会となりました。今年は昨年にも増して接戦だったと言えます。第1次選考を通らなかった4チームも「CFA協会倫理規範および行動基準」とケースをよく勉強され、アブストラクトをまとめておられました。学生時代に「CFA協会倫理規範および行動基準」を実際的なケースに当てはめて考察する機会を得たことは参加学生にとって貴重な経験となったことと信じます。今大会がエシックスという地道なテーマを社会に根付かせるきっかけになれば大変喜ばしいことです。」

 

国内大会(ジャパン・ファイナル)の模様は下記のYouTubeリンクにてご視聴いただけます。

エシックス・チャレンジ2022は以下の企業・団体様からのご協賛・ご支援をいただいて開催されました。

 <協賛>

平和不動産株式会社

金融庁

<後援>

FinCity.Tokyo

ユニバーシティ・コミッティ・チェア

王子田 賢史