[2024.12] CFA SOCIETY JAPAN NEWSLETTER December 2024, No.65
未来を築く一歩を共に:2025年への新たな挑戦
毎年この季節になると、一年の過ぎることの早さにいつも驚かされます。2024年は会員の皆様にとって、どんな一年でしたでしょうか。 今年はコロナの影響がなくなり、いろいろな行事が復活しました。5月には2年ぶりに多くの参加者を迎えて、ジャパン・インベストメント・カンファレンスを開催し、人口知能(AI)が運用業界にどの様なインパクトをもたらすかについて考えました。また12月には17回目となるリサーチ・チャレンジの決勝が東京で催され、参加31チームの中から決勝に残った8チームがプレゼンテーションで熱弁をふるいました。このほかにも、日本CFA協会は数々のセミナーをこれまで通り対面で開催し、新たなCFA試験の合格者の人たちには、その労をねぎらうためのお祝いの会やネットワークづくりの場を提供しました。
これらの恒例行事に加え、11月にはCFA InstituteのCEOであるマーガレット・フランクリンやアジア・大洋用地区を統括するブレンダ・ホウを招き、日本CFA協会の設立25周年を祝うイベントを開催し300名を超える会員やコーポレートスポンサーの方々をお招きし、親交を深めることができました。
こうした行事は多くの会員の方々のボランティアによって成り立っており、大切な余暇の時間を使って参加をしてくださった方々に、改めて深くお礼を申し上げます。
私自身も、仕事などで訪問する機会を利用して香港、ロンドン、ニューヨークのCFA Instituteの事務所を訪れる機会があり、いつも日本協会の活動のサポートをしてくださっている人たちともお会いし、感謝の意を伝えることができました。
一方、先日の総会の際には、改選を迎えた4人の理事全員が再任を承認され、昨年度と同じ8名の理事が、もう一年間その任を担当します。会員の皆様にとって、CFAの資格を持っておられることが誇りとなるように、様々な機会を使ってアピールに努め、また活動を通じて業界やひいては社会に対して貢献できるようにしていきたいと思います。
昨年のご挨拶の中で簡単に触れたことですが、私たちの日本国内のパートナーである日本証券アナリスト協会(SAAJ)との協力も進展を見せました。そのまず一つ目としてCMAの資格を持っておられる方々に、CFAの1次試験を免除することをCFA Instituteとともに進めております。この制度は昔一度だけ実施をしたことがあるのですが、この特典を利用して最終的にCFA資格を取得された方が少なかったために、取りやめになっていました。現在具体的な進め方について、CFAI、SAAJと共に検討しています。二つ目として運用業界で注目度の高いESGのCertificateに関しても、日本での受験者の方々には、まず日本語英語対比の単語集を試験会場で使っていただけるように準備をし、いずれは機械翻訳などを駆使して日本語環境で勉強し、日本語で試験を受けていただけるようにしたいと考えています。こちらについても、早期実現を目指しCFAI、SAAJと協働して進めています。
人口の減少が定着し、経済の規模における世界でのランキングが下がっていくことが避けられない日本において、人々が世界の市場への投資を通じて生きていくための資産形成を余儀なくされることが明確になっています。こうした中、私たち課せられている多くのミッションの大切さはより増していると思います。日本CFA協会はより若い世代の人たちが存分に活動をしてくださるように、その舞台づくりを応援していきたいと思います。
末筆になりますが、2025年が会員の皆様にとって素晴らしい一年となることをお祈りいたします。
日本CFA協会会長 出川昌人, CFA
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