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[2025.12] CFA SOCIETY JAPAN NEWSLETTER December 2025, No.68

新年度のご挨拶―2026年:予測不能な未来へ、シートベルトをお締めください

2025年も、あっという間に幕を閉じようとしています。「光陰矢の如し」と言いますが、今年の市場の動きは矢どころかロケットのようでした。 年末恒例の「10大ニュース」には、間違いなく私たちの市場の乱高下がランクインするでしょう。

株価も為替も、1年前の見方を塗り替えられるほどの暴れ馬でした。特に金利の上昇ぶりには、デフレとゼロ金利という「ぬるま湯(あまりに長い間変化に乏しかったもので、)」に浸かって育った若い世代の会員の人たちは、「金利って本当につくんだ!」と、まるで怪獣でも見たかのように驚かれたのではないでしょうか。第一線を退いた人間には、逆にゼロ金利はもう2度とお目にかかれないのでは、と思えます。

外に目を向ければ、アメリカの変貌ぶりはもはやSF映画のよう。AIへの期待と巨額投資はバブルなのか革命なのか、もはや我々が使った教科書通りの分析では太刀打ちできそうにありません。「平穏な日常」が戻ってきたと喜んだ昨年の年末のメッセージが「場違い」にさえ見えます。……今年は平穏どころか、フルスロットルで加速するジェットコースターから振り落とされそうな気分です。

そんな激動の中、日本CFA協会も負けじと走り回りました。ジャパン・インベストメント・カンファレンスやセミナーは大盛況、リサーチ・チャレンジは過去最多37チームが出場する激戦(グレーダー、メンター、コミッティーメンバーの方々、本当にお疲れ様でした!)。一方で新しいCFA資格取得者のための祝賀会では、参加者の2~3割が外国籍という事実に、「ここは本当に東京か?」と驚きましたが、市場が国際化する以上は当然の結果だっただろう、と納得ができました。さらに嬉しかったことは金融業界の外で、CFAの資格を取得された方々がおられたことでした。これらの成果は、貴重な余暇を犠牲にしてくださったボランティアの皆様のおかげです。改めて心から感謝をいたします。

また、日本証券アナリスト協会(SAAJ)とのコラボも順調に進み、CMA資格を持っておられる方々にCFA試験に挑戦していただくことを目指しています。さらにCFA Instituteからは、「中国の次は日本だ」と熱い視線(とプレッシャー)を注がれ、サステナビリティ試験の日本語化も進行中です。秋に開催されたアジア・太平洋地区大会で日本の重要性が披露されたときは、「やっと一歩進んだ」ということを強く感じました。

さて、私がこの年末の挨拶を書くのも6回目になり、任期も残り1年です。いよいよ「レームダック(死に体)」……ではなく、集大成の年に入ります。私の最大のミッションは、このバトンをスムーズに次世代へ渡すための「終活」です。 残り1年、皆様と一緒に、この予測不能な環境を楽しみながら過ごしたいと考えています。最後までお付き合いいただければ幸いです。 最後に2026年がメンバーの方々にとって、より実り多き一年となることをお祈りします。

日本CFA協会会長 出川昌人, CFA

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