[2025.12] CFA SOCIETY JAPAN NEWSLETTER December 2025, No.68
CFA協会リサーチチャレンジ2025-2026 国内ファイナル大会優勝校アジア大会・グローバル大会進出をめざしてもうひと踏ん張り
~京都大学Cチーム・名古屋大学Aチームのさらなるチャレンジ~
去る12月6日に、CFA協会リサーチチャレンジの国内大会の最終審査会(決勝ラウンド)を開催しました。 今大会でも参加大学の拡大に努め、前大会から6チーム増加の過去最高となる37チームに参加頂きました。協会としては3月から準備を始め、8月2日のキックオフでスポンサーご挨拶、ルール並びに倫理規定説明、グレーダー及びメンターリーダーからのアドバイス、参加チームの紹介に続き、担当メンターの抽選、そして最後に分析対象企業の発表を行いました。今大会の分析対象企業はランニングシューズやスポーツウェア等を世界中で販売する株式会社アシックス(以下、アシックス)であり、協会としては参加学生が当社が置かれているランニングシューズの熾烈な開発競争、資本政策、ガバナンス強化等への取り組みをどう分析に織り込むのかを楽しみにしていました。 参加学生は直ちに調査を開始し、9月上旬にアシックスの常務執行役員 CFO 林晃司様より詳細な企業説明を頂き、引き続き同社IRグループによる個別ミーティングを通じて、会社への理解を深めて貰いました。指導教官及び運用業界の専門家であるメンターの指導を仰ぎながら、参加37チーム中36チームは10月下旬に本文10ページ・参考資料最大10ページから成る英文投資推奨レポートを提出し、2週間に亘るグレーダーチームによる厳正なる審査の結果、上位8チームが決勝ラウンドへ進出しました。
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12月6日に行われた決勝大会では、各チームは事前に用意してきたプレゼン資料に沿って10分間の英語でのプレゼンテーション及び運用業界の専門家4名から成る審査員による10分間の質疑応答を行いました。全審査員による評価に、先に提出済みのレポートの得点を合計した総合得点により、京都大学Cチーム(指導教官:砂川 伸幸教授、メンター:アモーヴァ・アセットマネジメント 伴 明泰氏)、名古屋大学Aチーム(指導教官:清水 克俊教授、メンター:オメガ インベストメンツ/グローバルIR, Inc 椎名 則夫氏)の2チームが優勝の運びとなりました。8チームによる決勝大会は激戦でしたが、晴れて優勝した京都大学Cチーム及び名古屋大学Aチームは高い分析力及びプレゼンテーション能力が評価された形となりました。アシックスの競争環境の先行きを見据えたうえでの成長見通し、マネジメント、企業文化を含めた競争力及び収益力などをベースとした財務分析、業績予想並びにバリュエーションなどが高い評価を得ました。また、アシックスのコア競争優位性であるマネジメントや優秀なプロダクトについてきちんと理解し的確に分析に反映していたことが評価され、早稲田大学Aチーム(指導教官:小倉 義明教授、メンター:三菱UFJモルガン・スタンレー証券 Lian Jing氏)に同社財務部 部長 辻上和也様よりアシックス賞が贈られました

見事日本大会を勝ち抜いた京都大学Cチーム及び名古屋大学Aチームはさらに磨きをかけて来年3月に行われる東アジア小地区大会に挑みます。勝ち上がれば、アジア大会、さらにはグローバル大会へと駒を進めることになります。両チームの健闘に大いに期待しています。本大会に参加するチームの分析力は年々着実に向上していましたが、18回目の開催となった今回ではさらにもう一段の分析力、プレゼンテーション力の向上が見られ、会場からはまるでプロだとの声も上がっていました。参加学生は学業や就職活動等の合間を縫って数ヶ月を本大会に費やしていますが、「非常にいい経験ができた」、「やった甲斐があった」というポジティブなフィードバックを多く頂いています。ここまでの企業分析や英語でのプレゼンテーションの経験はなかなか得られるものではなく、また業界の専門家であるメンターとの交流も貴重なものであるようです。この大会をきっかけに資産運用業界に就職することを決めた学生や分析対象企業に関心を持つようになった学生も大勢います。また、レポートの書き方を学び、卒業論文で表彰された学生もいると聞きます。チームワークの大切さやリーダーシップを学んだとの声も多くあり、この大会を継続していくことの重要性を毎年再認識しています。

本大会はプラチナスポンサーとしてSMBC日興証券、ファクトセット・パシフィック、ゴールドスポンサーとしてインベスコ・アセット・マネジメント(ジャパン)、東京海上アセットマネジメント、野村アセットマネジメント、T&Dホールディングスの支援を受けています。また、運営、グレーダー、メンターと100名近くに及ぶボランティアのサポートがあって成り立っています。ここに改めて全ての大会関係者に御礼申し上げます。日本CFA協会では、これからの日本社会を背負って立つ有為な学生諸子の実践的な学習の場として有意義な本大会をより広くプロモートして行くことを検討しています。次回大会以降も、参加大学チーム数をさらに拡大することも視野に入れており、その場合にはお手伝い頂くボランティアスタッフの拡充も必要となります。本大会ボランティアにご関心頂ける方にはまた説明会等も開催させて頂きますので、奮ってご参加頂ければと思います。
ユニバーシティ・コミッティ・チェア 有江慎一郎, CFA
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