ポール マキャフレィ
1. 米国の10の偉大な投資家と、その特質とは [No621 CFA協会ブログ5-12-2023]
史上最も偉大な投資家は誰なのでしょう?オフィル・アセットマネジメントの創設者のアンドリュー・ミッチェル(Andrew Mitchell) 氏が、ChatGPTに十大投資家を挙げるように尋ねると、人工知能(AI)はそのリストを示しました。マーク・J・ヒギンズ(Mark J. Higgins),CFA,CFPは、この質問とChatGPTの回答の両方に興味を持ちました。というのも、彼は『米国金融史への投資』の執筆を終えたばかりで、多くの伝説的な投資家のことが頭にあったからです。ChatGPTのリストは的外れというものではありませんでしたが、彼がふさわしくないと考える4人が含まれており、また、はるかにその名に値する数人が除外されていました。では、ChatGPTはどこで間違えたのでしょうか?
2. ChatGPTと投資運用の未来
「では、我々人間のアドバイザーやアナリストに、ChatGPT後の世界で勝ち目はあるのでしょうか?」と「AIとビッグデータ投資活用ハンドブック(Handbook of Artificial Intelligence and Big Data Applications in Investments)」の編集者であるラリー・カオ(Larry Cao),CFAは問いかけます。そして、こう答えます。「もちろんです。しかし、鍵をにぎるのは、本物かどうかでしょう。オリジナリティには常にプレミアがついており、ChatGPT時代にはそのプレミアがさらに高まるでしょう。投資分析やポートフォリオ構築において、もし私たちが提供するものが世間一般的な投資手法以下であれば、ChatGPTや類似のアプリケーションは私たちの仕事を奪ってしまうかもしれません」。
3. ChatGPTとジェネレーティブAI:投資プロフェッショナルにとっての意味
「ChatGPTは人工知能(AI)の新時代を切り開いた」と鹿子木亨紀CFAと佐藤𠮷正CFAは書いています。では、ChatGPTや大規模言語モデル(LLM)関連の動きは、投資運用にとって何を意味し、投資プロフェッショナルの働き方にどのような影響を与えるのでしょうか?
4. 大転換: ハワード・マークス(CFA)、イージー・マネーの終焉を語る [No.626 CFA協会ブログ6-16-2023]
マーク・フォーチュン(Mark Fortune)によると、「金利が再び上昇するとは言っていません。ただ、もう下がることはないと思っています」とハワード・マークス(Howard Marks),CFAはマーグ・フランクリン(Marg Franklin),CFAに語ったそうです。「私の論文の基本的な考え方のひとつは、今後5年から10年の間に、金利が常に下がるわけでも、常に超低金利になるわけでもない、というものです。もしそれが本当なら、私たちはこれまでとは異なる環境にあり、それは大きな変化だと思います。」
5. アクティブ運用の妄想 群衆の知恵の尊重 [No619 CFA協会ブログ4-21-2023]
数十年前から数多くの研究が、アクティブ・マネジャーはほとんど付加価値を生まないという事実を実証している、とマーク・J・ヒギンズ(Mark J. Higgins),CFA、CFPは指摘しています。しかし、安っぽいインデックス・ファンドを一貫してアウトパフォームする投資家はほとんどいないことを、いまだに信じようとしません。小規模でかつ非常に有能な投資家グループに任せる以外は、アクティブ運用はお金と時間の無駄なのです。それでも、なぜアクティブ運用の妄想はこれほど根強いのでしょうか?
6. 資産バブルの6つの段階: 暗号資産の暴落
マーク・J・ヒギンズ,CFA、CFPは、投資家の多くがたどる軌跡を認識することで、次のバブルから身を守ることができると主張します。2010年代から2020年代にかけてのクリプトマニアを参考に、彼はほとんどのバブルがたどる道を示しています。
7.ChatGPT: 今日は副操縦士、明日は自動操縦士?[No620 CFA協会ブログ5-5-2023]
「プロンプト・エンジニアリングという新たなダークアートについて学んだことを踏まえ、クオンツ・アナリストとファンダメンタル・アナリストはChatGPTのようなLLMsをどのように活用できるのでしょうか。これらの技術は、どれほど効果的な副操縦士となり得るのでしょうか」 ダン・フィルプス(Dan Philps)博士、CFAとティルマン・ウェイデ(TiLLMan Weyde)博士がこれらの質問を投げかけ、そして答えを出しています。
8.イールド・カーブの予知能力 [No.631 CFA協会ブログ7-28-2023]
「イールド・カーブの予知能力には広く因果関係が認められている」とジョシュア・J・マイヤーズ(Joshua J. Myers), CFAは説明しています。「しかし、イールド・カーブの歴史は長期金利と短期金利の因果関係に基づく相関が実際には弱いことを示しています。
9. 老後の収入目標を再定義する([No609 CFA協会ブログ2-10-2023]
デイビッド・ブランシェット(David Blanchett),CFA,CFPは、ファイナンシャル・アナリスト・ジャーナル誌に寄稿した、老後支出の柔軟性をめぐる認識に関する調査では、家計は支出を調整することが可能であり、そうした調整は成功率や他の一般的なファイナンシャル・プランニング成果指標が示唆するほど脅かすほどのものではないことが裏付けられました。
10. ChatGPT: 起源、大げさな報道、チャンス [No616 CFA協会ブログ3-31-2023]
「投資運用におけるLLMのチャンスとリスクとは何なのでしょうか?」ダン・フィリップス(Dan Philps)博士(CFA)とティルマン・ウェイデ(TiLLMan Weyde)博士はこう書いています。その疑問に答えるため、投資運用におけるLLMの活用方法を紹介し、『プロンプト・エンジニアリング』という新たなダークアートを探します」と。
この投稿が気に入られたらEnterprising Investorのご購読をお願い致します。
執筆者
Paul McCaffrey
(翻訳者:大濱 匠一、CFA)
英文オリジナル記事はこちら
Top 10 Posts from 2023: The 10 Greatest Investors, ChatGPT, and the Active Management Delusion | CFA Institute Enterprising Investor
注) 当記事はCFA協会(CFA Institute)のブログ記事を日本CFA協会が翻訳したものです。日本語版および英語版で内容に相違が生じている場合には、英語版の内容が優先します。記事内容は執筆者の個人的見解であり、投資助言を意図するものではありません。
また、必ずしもCFA協会または執筆者の雇用者の見方を反映しているわけではありません。